南葛SC WINGSは、2024シーズンになでしこリーグ2部へ初参入し、新たな挑戦の夏を迎えています。全国を舞台に毎週末試合が続く中、私たちが実感している大きな変化のひとつは、「地元・葛飾でサポーターの皆様にお会いする機会が減ったこと」です。

というのも、昨年のWINGSは、南葛SC男子トップチームの公式戦運営に携わっており、ホームスタジアムである奥戸総合スポーツセンター陸上競技場において、地域イベントを通じて多くの方々と交流してきました。男子チームの試合では毎回試合前イベントが行われ、珍しい動物たちと触れ合うNANKAZOO、『寅さんランド』（映画男はつらいよとのコラボ）、トランスフォーマーのバンブルビーとダンスチームの共演など、ご家族連れでも楽しめる内容が多数用意されています。そこで私たちもクラブの一員として、ブースに立ち、接客を行ってきました。

特に印象に残っているのが、昨年9月22日のホームゲームです。2日後に控えていたJヴィレッジでの入れ替え戦予選大会に向け、クラブの計らいで来場者の皆様から応援メッセージをフラッグに寄せていただき、ハーフタイムにはピッチ上で決意表明の機会もいただきました。バックスタンド裏の土手越しに見える中川へ夕日が沈む時間帯、トラックを回りながら皆様の温かな声援を直接感じたことは、私たちにとってかけがえのない経験であり、昇格を支えてくれた力のひとつだったと信じています。

今季はなでしこリーグでの遠征や練習試合が続くため、男子の試合運営に関わる機会は限られていましたが、サマーブレイク期間に2試合だけ、再び運営をお手伝いすることができました。

そのうちの1つが「ロベルト本郷のブラジルフェス」です。人気漫画『キャプテン翼』に登場するロベルト本郷の若き日を描いた高橋陽一先生の描き下ろしを記念し、スタジアム前広場ではサンバのパレードや楽器体験、ミサンガ作り、ブラジル料理のキッチンカーなどが並び、熱気あふれる雰囲気に包まれました。明るく陽気な選手が多いWINGSにとっては、まさにぴったりの空間であり、運営しながら自然と笑顔があふれる1日となりました。

南葛SCでは、クラブテクニカルダイレクターである風間八宏氏のサッカーを全カテゴリーで共有し、日々のトレーニングや試合に活かしています。イベント後には男子チームの公式戦をスタンドから観戦し、風間メソッドを体現するプレーにあらためて刺激を受けました。

カテゴリーや舞台は異なっても、私たちは同じ「南葛SCファミリー」です。再び奥戸の夕陽の下、サポーターの皆様と勝利の喜びを分かち合えるよう、WINGSはこれからも歩みを進めてまいります。