連載コラム

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2023年10月11日

なでしこリーグのSDGs もう一つのゴール ASハリマアルビオン編

企画:ASハリマアルビオン 共催:岡山湯郷Belle、吉備国際大学Charme岡山高梁、スペランツァ大阪

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岡山県美作市は清らかな川の流れに恵まれた地域です。北を鳥取県、東を兵庫県と接し緑の豊かな山々に囲まれた岡山湯郷Belleのホームタウン。以前から街を挙げて女子サッカーを応援してきましたが、2023年9月に新たな交流拠点として『Belle cafe』がオープンしました。観光地の中心街で選手が店頭に立つ公式カフェを設けることことができたのは、街の皆さんに女性がサッカーをすることも当たり前という意識、女子サッカーの価値やアスリートとの適切な距離感が浸透しているからかもしれません。

2023年8月12日、女子サッカーチームが集結しました。地元・岡山湯郷Belle、吉備国際大学Charme岡山高梁、そして、兵庫県姫路市をホームタウンとするASハリマアルビオンとスペランツァ大阪の4チームです。4チームは共同SDGs企画「みんなでつながろうサッカーのWA」を立ち上げ、その第1回のキッズサッカー教室の会場に岡山県美作ラグビー・サッカー場を選びました。サッカー教室に参加するために4歳から小学3年生までの男女(小学生19人、未就学児13人)が集まりました。

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会場となった岡山県美作ラグビー・サッカー場

企画を立ち上げたASハリマアルビオンは、この取り組みを一度で終わらせることなく継続したいと考えた上で、会場を美作市とする提案をしました。スポーツが、この街の文化と深く関わりを持ってきたから、第1回の会場にふさわしいと考えたのです。美作市では、これまで、なでしこジャパン(日本女子代表)強化合宿、デフサッカー女子日本代表候補合宿、女子ラグビーセブンズ交流会等が行われてきました。

美作市の副市長・春名信明さんは「みんなでつながろうサッカーのWA」キッズサッカー教室の現場に足を運びました。

「岡山湯郷Belleの存在があるからこそ女子スポーツの合宿や大会開催地になることが増えていったと思います。ベトナムからは毎年のように女子サッカーチームに来ていただいていますので、これからも誘致を続けていきたいと思っています」

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男の子も女の子もチャレンジする

美作市には全国、そして各国から、幅広い年代のアスリートが訪れます。そのため、スポーツを通じて、年齢・性別・障がいの有無などの相互理解を得られる機会が自然と生まれているのです。

岡山湯郷Belleの多崎美玖選手は、今回のキッズサッカー教室で、日頃はスポーツに消極的な女の子にサッカーの楽しさを伝えることができたと思っています。

「女の子の参加が多く、新鮮な気持ちで参加しました。女の子は女子選手に教えてもらうことが楽しそうで、私に自分から質問に来てくれることもありました」

吉備国際大学Charme岡山高梁の西村留亜選手もキッズサッカー教室に参加したことで、年齢・性別・障害に関係なくスポーツを楽しめる手応えを実感した一人です。

「終わった後に『楽しかった』『またやりたい』という声を子どもたちからいただくことが多かったです」

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素早い身のこなしでボールを運ぶ女の子

ASハリマアルビオンの阪中澪選手は、子どもたちだけではなく参加した選手も楽しめたと感じています。

「サッカーの経験がない女の子でも普通に男の子よりプレーできる子もいて、たくさん得点していました。皆が楽しそうに参加してくれたので、教えるこちらも嬉しくなりました。得点するたびに子どもたちとハイタッチをして、かなり盛り上がりました」

そして、スペランツァ大阪の深澤里沙選手は、4チーム合同開催が新たな一歩を踏み出すことにつながったと考えています。複数のアマチュアチームが連携して取り組むことで、新しい気づきがたくさん生まれるかもしれません。

「他のチームの選手とサッカー教室で一緒に教えるのは、これまで、なかなかない機会だったので、選手としてもとても新鮮だったです」

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笑顔いっぱいのキッズサッカー教室に

4チーム共同SDGs企画「みんなでつながろうサッカーのWA」は、今後、各チームの活動地域で巡回開催する予定です。

Text by 石井和裕

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