お楽しみ

女子サッカーに熱い情熱を燃やし、様々な形で貢献して下さっている方々のスペシャルインタビューです。普段は伺いしることができない女子サッカーの舞台裏や今後の展開プランが飛び出すかもしれません。お楽しみ下さい。

第56回
10.1.22
「なでしこゴール!」に綴った想い
砂坂 美紀
フリーライター

 昨年11月に発売された女子のためのサッカー本「なでしこゴール!」。今回は著者の一人であるライターの砂坂美紀さんに本書の魅力や制作過程の裏話などをお話いただきました。
 また、今回は「なでしこゴール!」のプレゼントもありますので、ぜひ最後までご覧ください。


「なでしこゴール!」ができるきっかけ

 北京オリンピックの頃(2008年)に女子サッカーを題材にした「なでしこシュート!」という漫画が「なかよし」で掲載されていました。その企画者でもある講談社の方から、女の子に特化したサッカー教本を作りたいので、協力してほしいとお話をいただいたのがこの本を作るきっかけです。私もサッカーの経験者で、自分の経験からも小・中学生向けで、しかも女の子のためのサッカー本があったらいいなあと思っていたので、作ることができて嬉しかったですね。この本には、「女の子でもサッカーが出来るんだよ」っていうメッセージが込められているので、サッカーが好きになるきっかけ、サッカーを始めるきっかけになればと思います。私がサッカーをやっていた時に、こういう本があればいいなぁと思っていた内容になっているので、私の小さい頃の夢が詰まった本でもあります。



苦労した取材が実を結ぶ

 この本を作るにあたり、本にはクレジットされていませんが、女性のからだや心を研究されている多くの方々にお話を聞かせていただきました。予備取材だけでも2~3ヶ月は費やしましたね。また日本の女子サッカーの歴史を作ってきた方々にもお話を聞き、様々な分野の方から、ありとあらゆることを取材させていただきました。その結果、男性と女性はからだの作りだけではなく、脳の作りも違うことが分かり、練習の仕方や得意とするプレー、怪我をしやすい個所といったことなど、多角的な面から女子サッカーを分析することになりました。全体像が見えるまでに、だいぶ時間が掛かりましたね。その分他の本では扱っていない内容が沢山載っています。取材を快くよく引き受けてくれたみなさんには、本当に感謝しています。
 準備段階では、なでしこリーガーの実態を把握するため、アンケートに協力してもらいました。このアンケートには2008年休部になったTASAKIペルーレの元選手にも協力してもらいましたし、なでしこリーグさんの全面バックアップを受けて作らせていただいたので、資料としても貴重なアンケート結果を得ることができました。小学生の頃は男の子と一緒にサッカーをやっていたという選手がやっぱり多かったですね。それから遅い年代でサッカーを始めたという選手も多くいました。あるチームの監督からは、「この本を読んで勉強になった」と言ってもらいました。女子選手がサッカーを始めたきっかけやその年齢、引退後にはどうサッカーと付き合っていきたいかなど、この本を読んで初めて分かったことが多かったようです。アンケートの分析結果は、「世界と日本の女子サッカーの現状」とあわせてこの本の第3章に載っているので、ぜひご覧ください。
 また第1章では、なでしこリーガーが実演する「サッカーがうまくなる秘訣」が、そして第2章では女性のからだについて記載されています。その道のスペシャリストの方々にお話を聞き、皆さんのご協力があってやっとできたページです。特に女性のからだについては、取材する私たちが医学の専門家ではないので、インタビューを受けたみなさんは大変苦労されたと思います。聞いた内容が把握できないことも多々あり、私が分かるように噛み砕いて説明してもらったり、何度も何度も同じ質問に丁寧に答えてもらったりと、納得いくまで説明してもらいました。その結果、わかりやすい内容に仕上げることができました。
 この章を入れてよかったと思うのは、自分で合点が行くというか、「あーなるほど、これを知っていれば心配する必要はなかった」と納得しながら取材が進められたことです。昔の自分にも教えてあげたい内容ですよ。思春期の頃ってそういう正しい情報を知る機会も少ないので、色々なことで悩みますよね。でも「何でなんだろう」と思っていたことが専門家に聞くことで、納得しながら疑問を解決できるんですよ。ですので、これからそういう時期に差し掛かるみなさんにも、納得しながら読んでもらえると思います。
 この本は女の子以外にも、保護者や女子サッカーの指導者にもぜひ読んでもらいたいですね。最近は女性指導者も増えてきましたが、まだまだ男性指導者が多いので、男性はこういう知識は少ないと思いますのでお勧めします。この本に書いてあることは基礎知識ですし、女性であれば誰もが経験することです。だからこそ当たり前のこととして知っていてもらいたいですし、学んでくれたらと思います。



取材を通して感じた女子サッカーの変化

 私がサッカーをやっていた幼少の頃と比べると、女子サッカーの環境は大きく変わりましたよね。女の子がプレーしていても全然違和感なくできるスポーツだと認知されてきました。なでしこジャパンが活躍しているおかげだと思いますし、競技人口も増えていると感じます。小さい子はもちろん、ママさんサッカーなども盛んにされていますしね。以前は女性がサッカーをやっていると驚かれたりしましたが、今は昔ほどそういうことは無くなりました。大きな変化を肌で感じています。一般の人に対しても「女子サッカーの取材をしているんですよ」と言うと「あっ!なでしこの」って言われる機会も増えましたし、それだけ「なでしこ=女子サッカー」というのが浸透して、そういうカテゴリーがあることが認知されている証拠だと思います。
 「なでしこゴール!」からは話が逸れますが、10年くらい前に小学生向けの雑誌で女子サッカーの大会を取材することがあり大阪のチームを取材したことがあったんですね。そのチームの中にいた、小さいけどすごく上手い子にインタビューしたんです。もう10年も前なので、インタビューしたことも忘れていたのですが、当時の取材ノートを整理していたら、その中に最近どこかで見た名前があることに気づきました。調べてみると、現在U-17代表に選ばれている浜田遥さんだったんです。10年前の彼女のように、運動能力の高い子どもが、他のスポーツに移ってしまうことなくずっとサッカーを続けていたことに感動ですし、「女子サッカーの環境が整うっていうことはこういうことなんだな」と思いました。私も女子サッカーに携わる仕事を続けてきて、昨年には立派に成長した浜田選手にも再会することができ、とても嬉しかったです。私自身、ライターとして各大会をレポートすることも大切ですが、浜田選手との再会と「なでしこゴール!」の執筆をきっかけに、女子サッカーの裾野を広げ、環境を整えていく手助けとなるような取材活動を、もっと積極的にやっていきたいと感じるようになりました。


最後に

 「なでしこゴール!」は、「女子サッカーはこうやったらいいんだよ」っていうことが網羅された本です。チームに入りたい時にはどうしたらいいか、怪我を予防するにはどうしたらいいかとか、手もとに置いていてもらったら必ず役立つ本です。女子サッカーをやりたいと思っている子たちが、「お母さん、こんな本があるから女の子でもサッカーができるでしょ」って言ってもらえると、この本を作った甲斐がありますよね。対象は小学生から高校生までですが、保護者や女子サッカーの指導者の方にも読んでもらいたい内容となっています。女性特有の知識を知ってもらい、指導、プレーにも役立ててもらえたらと思います。サッカーに関わっている間ずっと読める内容となっているので、大切に読み潰してくれたらと思います。


プレゼント

今回、インタビューでも紹介しました砂坂さんが共著となっている「なでしこゴール!」(講談社)をホームページをご覧の皆様の中から抽選で5名の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は下記をお読みの上、ハガキにてご応募ください。

①ハガキに下記の必要事項を明記の上、リーグ事務局まで
  お送りください。
   ・氏名
   ・郵便番号、住所
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   ・送り先
    〒113-8311
     東京都文京区本郷3-10-15 JFAハウス7F
     なでしこリーグ「なでしこゴール!」プレゼント係
②応募締切 2月5日(金)消印有効
③応募者多数の場合は抽選といたします。当選の発表は発送をもってかえさせて頂きます。
④頂いた個人情報は本件の応募、当選者への発送作業においてのみに使用いたします。